ジラールペルゴ・ロレアート実機レビュー <品薄で買えなくなる?>

時計

ここ数年の時計業界はラグジュアリースポーツブームですが、その人気は留まることを知らず、特に世界3大時計のそれはもう買うこと自体が非常に困難になっている状況ですね

そこで、最近「買えるラグスポ」としてジラールペルゴのロレアートが注目されています

しかしロレアートの販売本数自体も少なく今後買えなくなる可能性もあり、今買おうか悩んでいる人も多いかと思います

また、8角形ベゼルがオーデマピゲのロイヤルオークに似ているという噂も話題の一つですね

そこで私自身ロレアート3針42mmシルバーを所有しておりますので、実機レビューという形で情報提供して、購入検討の参考になれば幸いです

ポイントだけ読みたい方は目次からどうぞ

それでは、いってみましょう

元日の朝

結論を大まかに言うと

  1. デザインや着け心地も気に入っており、使い勝手もよく色んなシチュエーションで使える
  2. 雲上時計には見劣りするかも知れないものの高級感は十分感じられる、特に腕に載せると感じる(ここが一番のお気に入り)
  3. 安い時計ではないので購入時は色々調べて悩んだが、結果的に満足

実際に購入してから1年半ほどたってからの率直な感想です

また、現在品薄状態で今後買えなくなる可能性については、ジラールペルゴの経営方針や時計業界の変化に左右されるかと思います

それでは、細かな内容について書いていきたいと思います

デザインの秀逸さが一番  ー近くで見ないとわからないー

ロレアートの一番の魅力は何といっても文字盤デザインの秀逸さとその仕上げのキレイさです 
何度見ても見飽きません

クルドパリの模様
精巧に作りこまれて、さすが老舗の工芸品と感じされてくれる

針とインデックスのキラキラ感          
これは映像では伝えるのは難しいですが、角度を変えるとキラキラに光ります、個人的に一番のお気に入りポイントです
近くで見ないとわからない、腕に乗せると感じられます
ですので購入検討の際は、まず実際に試着することをオススメします        

実物はもっと綺麗
元日の朝日に光る

時間帯や光のあたり具合により、ある時は爽やかに、ある時は渋く大人の雰囲気だったり、見え方が変わり色々楽しませてくれます

私のロレアートは購入時は白と思ってました(笑) が 公式にはシルバーとなっています
ただ明るい場所では明らかに上品な白になります(嬉)

どう見ても白にしか見えない

以外と8角形は感じない          

ベゼルは8角形となっていますが、使っているとあまり8角形は感じません         
丸の上に8角形が乗っている二段重ねだからか、丸い印象の方が強いです         

ロイヤルオークに似ているというのは良く話題にのぼりますが、全く違うと感じます

以外とカッコいい裏スケ

ロレアートはシースルーバック(裏スケルトン)については語られることは少ないですが、老舗の工芸品らしく、以外と渋くて品があると感じています   

  1. 彫りこみや色も上品でバランスが取れている 
  2. ローターがギュンギュン回る
    これも文字盤のキラキラ感同様、近くで見ないとわからない、所有しないとわからないところかと 
    最初見たときびっくりしました
    YouTube(海外のもの)でも見ることができます

箱が渋くてカッコいい

かなり大きくて、ロゴは彫りこみ

購入して思ったことの一つにジラールペルゴの箱が高級感あって渋くてカッコいいことです     
・ただ大きいだけじゃない高級感のある木製          
・ブランドロゴが印刷でなく彫りこみ

ベルトは吸い付く装着性、そこそこの高級感     

ベルトはデザインはノーチラスを彷彿とさせ、そこそこの高級感はありますが、特別良いとは感じません、いわゆる普通です(^^;

というのも薄く作ってあるので、どうしても華奢に感じてしまいます
特にロレックスの様な堅牢な作りと比較するとそう感じてしまいます

左がサブマリーナ、ベルトやケースの薄さがわかります

細腕でもケース径は42mm問題なし

私は42mmを購入しました 【腕周り15.5㎝でいわゆる細腕です】
お店で38mmも試着しましたが小さく感じました(お店の人も同意見)

私の想像ですが42mmとはいっても、実際の文字盤の幅は32mmしかなく、しかも薄いので大きく感じない、と思っています
※38mmはもう廃盤になっています

着け心地とサイズ感が秀逸

私が個人的に一番気にするのが着け心地とサイズ感です
これが自分に合っていないと後々使わなくなってしまうからです
ロレアート42mmは薄くて腕乗りもよく腕に吸い付く感じがあり、全く問題ありません

使用シーンが広い     

オンはもちろんお洒落なオフとしても重宝します
さすがにアウトドアでガシガシは使う気にはなりませんが、100m防水なので水着でのお洒落としても十分いけると思います
※傷の付きにくいステンレス904Lを使っているのはクロノグラフであり、3針モデルは違いますのでご注意ください

精度は何の問題もない           

創業以来一度も経営が途切れたことがなく他社へムーブメント提供の実績もある歴史あるマニュファクチュールです

日差+8秒~10秒で安定し、問題ありません

以前、時計技能士の方もコレクションとしてロレアートを所有されている動画を見て、間違いないモデルだなと思っています

歴史がかなり興味深い

ブランド、モデルともに歴史的にかなり興味深いものがあります
買って損はないブランドであり作品だなと感じています

ブランド ー結構すごいんですー

  1. 1791年創業の超老舗のブランド <フランス革命の2年後
  2. 日本で初めてのスイス時計正規店を出したブランド <幕末です
  3. 世界で初めて腕時計を量産したブランド <1880年
  4. ジラールペルゴのクオーツの振動数が世界のスタンダードに <SEIKOではありません

結構すごいブランドだと思いませんか?

ただ、このブランド自分からあまり主張しないんです、広告も積極的にやらないし生産本数も少ない、だから実力はあるんだけど知名度低いんだ、と時計店の人が言っていました
→ジラールペルゴを掘り下げた記事はこちら

複雑機構トゥールビヨンも作製しています

モデル

1975年に初代ロレアート誕生

  • 1972年にロイヤルオークが誕生し、その3年後まさにラグスポ黎明期に誕生しています 
    その翌年にノーチラスが誕生、実はノーチラスより早い 
    文字盤のデザインは現行モデルにもそのまま踏襲されています
  • 初代はクオーツウォッチとして誕生
    初代のムーブメントは機械式ではなくクオーツでした
    これもクオーツ黎明期であり挑戦的な意欲作だったんだと思います
  • ロレアートの名前の意味合いとしては「資格あるもの」 ー個人的に結構気に入っていますー

その後途切れることはあるものの数回のモデルチェンジを経て
2016年にGP225周年記念としてロレアート発表

・現行モデルは黎明期の作品のイメージを受継いだもので、いわゆる最近のトレンドに乗って作り出されたモデルではないということは、結構ポイント高いと感じています 

細かくは書ききれないので割愛します
後日書いていきたいと思います

デザイナーの謎 ージェンタなのか?ー

デザインしたのはロイヤルオークやノーチラスを手掛けたジェラルド・ジェンタなのか?それともイタリア人なのか?

色々説がありますよね
ジェンタという人もいるし、イタリア人という人もいます

現時点では「わからない」というのが私の感想です

逆に謎解き的な要素があって個人的には面白いです

これについても、長くなりそうなので後日書いていきたいと思います

ロイヤルオークと似ている?

確かに類似点はあります <ラグスポ黎明期の作品で8角形>

私も最初はロイヤルオークのパクリだと思ってました(^^; 

しかし実物を見ると全体の印象が全く違って感じます

ロイヤルオークとのツーショットがこれです
※少しピンボケですが全体イメージはわかるかと思います↓

平行輸入店にて撮らせていただきました

時計店に行くと以外と重宝がられる           

先に書いたように地味で目立たないブランドですが、時計店に付けていくと以外と重宝がられます

リセールが低いブランドを付けていると高くても買ってくれる、と思われるのでしょうか(^^;

ロレアートをネタに色々話すことができて、想定外のベネフィットが得られます

ただしロレックス正規店ではガン見されるだけで一切コメントはありません(^^;          
GPを知らないのか、そもそもロレックス以外の時計は無視するのか?ー          

    サブマリーナがかなりゴツく感じます

品薄状態なのか ー買えるのか?ー

今書いている時点(2022/2/13)では、スタンダードの3針は平行輸入店では在庫見当たりません

正規取り扱い店(私が買ったお店でも在庫ないそうです
予約は今は受付できるらしいですが、今後もできるか不透明

なぜ、品薄なのか
個人的には理由は2つと思っています

  1. 昨今のラグスポブームと時計バブルで雲上ラグスポが非常に買いづらくなった
    結果として買えるラグスポのロレアート等に顧客が集中した
  2. ジラールペルゴの経営方針で生産本数がかなり少ないこと(雲上のパテックフィリップより少ない)

この2つが解消されない限り品薄は続くと思います

ただし先日ジラールペルゴがケリンググループ脱退するということが発表されました
これにより経営方針が変わる可能性もありますので今後見ていく必要があると思います
※積極的な広告もしない地味なイメージも変わるかも知れません

→最新情報はこちら(4/24時点7/7時点) 

買って良かったのか? ー資産となりうるのか?ー

冒頭にも書いているとおり、高い買い物ですが得るものも沢山あり私的には満足しています

ただし、最近腕時計で良く話題の投資対象・資産になるかというと、それはクエスチョンです

少なくとも私の購入頃までは、ジラールペルゴ自体が定価は高いもののリセールは良くない地味ブランドでした
ロレアートも定価130万円代に対して平行価格は90万円前後だったはずです 

仮に今、私が手放してもロレックスのように定価を上回ることはないと思います
手放しませんけどね

ただし、それが今後変わるかは何とも言えないと思います

まとめ

以上、ロレアートについての私の感想でした

最後にもう一度まとめますと

  1. デザインや着け心地も気に入っており、使い勝手もよく色んなシチュエーションで使える           
  2. 雲上時計には見劣りするかも知れないものの高級感は十分感じられる、特に腕に載せると感じる(ここが一番のお気に入り)           
  3. 安い時計ではないので購入時は色々調べて悩んだが、結果的に満足           
  4. 現在品薄状態で今後買えなくなる可能性については、ジラールペルゴの経営方針や時計業界の変化に左右される

ジラールペルゴやロレアートについては今後も書いていきたいと思います →こちら

時計購入はいろいろ検討しているときが楽しいひと時かと思います

皆さんの参考になれば幸いです    

元日の朝日に光るロレアート

では、楽しい腕時計ライフを!

おまけ「敢えて欠点をあげてみた」

基本的に気に入っているロレアートですが
「敢えて欠点をあげてみた」記事はこちら→【2023.2.14追記】


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