腕時計には大まかにクオーツと機械式の2種類が存在しています
その2つのパッと見た目の違い、分かっている方いますでしょうか
腕時計が好きな方にとっては、当たり前であっても、興味ない人は知らない人も多いのではないでしょうか
私も時計に興味ないころは知りませんでした
というか知ろうという気もありませんでした(^^;
クオーツと機械式の外見上の違い
それは
針の動き
です
針の動きって、探ってみると結構深いんです
私も、だんだん知るにつれ、面白いと感じましたので
まだ良く知らない方向けに書いてみたいと思います
それでは、いってみましょう
仕組みの違い
まずは基本的な仕組みの違いからです
機械式
電池を使用せず、ゼンマイを動力源とし、歯車等の機械を使い時刻を表示する
機械式の仕組みを一言で表すとこうなります
歴史は古く、13世紀の教会の錘時計が元祖と言われています
クオーツ
「電池を動力源とし水晶振動子(クオーツ)を使用して時刻を計測して表示する」
クオーツの仕組みを一言で表すとこうなります
水晶には電圧をかけると正確に振動するという特徴があり、機械式に比べて精度は各段に良いです
1969年に日本のSEIKOが世界で初めて実用化しました
その後大量生産が可能となり、一気に世界中に普及しました
針の動き
機械式とクオーツの針(秒針)の動きの違いは、簡単に言うと
「機械式は滑らかに動き、クオーツは1秒ごとに動く」
となります
例外もありますが、このように動くものが大半です
図でもう少し詳しく言うと
●クオーツは1秒ごとに秒針がカチッカチッと動いていきます
この動きをステップ運針(秒針)と言います
●機械式は1秒刻みではなく滑らかに秒針が動きます
こちらはスイープ運針と言います
なぜ違う動きなのか?
そもそも、機械式とクオーツは仕組みが全く違うので針の動きも違ってしまいますが
各々なぜそのような動きなのか
というのを少し深堀していきます
機械式
機械式は滑らかに秒針が動く、と言いましたが
実は
「厳密には、1秒の中でカチカチ・・・と刻んで動く」
が正解です
ただ、その間隔が非常に短いので、滑らかに見えます
特にクオーツと比べるとそう感じます
さらに深堀したのがこちら【興味がある方はどうぞ】
↓
【深堀】
機械式の心臓部にはテンプというパーツがあり、そのテンプが振動して時刻を刻みます
その振動数は1種類ではなく数種類ありますが
現在、販売されているものとしては、主として3種類あります
①21600振動/時間(6振動/秒)
②28800振動/時間(8振動/秒)
③36000振動/時間(10振動/秒)
※振動数が大きければ、高精度になると言われています
①について説明すると
1時間に21600回振動します、秒にすると6回テンプが振動します
針はそのテンプの動きに合わせて動きます
つまり
1秒の中で6回、「チチチチ・・・」と、かなりの速さで針も動くことになります
間隔が短いので滑らかに動いているように見えますが、実はこういう風になっています
②の場合は1秒間に8回、③の場合は10回になります
要は振動数が多くなるほど滑らかな針の動きになります
クオーツ
なぜ、1秒ごとに針を動くかというと
一言で言うと
それは
「省エネのため」
滑らかに動かすことも可能です
#実際そういうクオーツ時計も掛け時計であります
常時針を動かすのと1秒間に1回動かすのとでは、電池の使用量に差が出るのは明らかです
ちなみに、電池の残りが少なくなってもクオーツ時計はすぐには止まりません どうなるか知ってますか? さらなる省エネモードに入ります 2秒に1回針が動きます 参考までに ステップ運針は元々は機械式の時代から存在していました 専用の機構があり、それで制御します
クロノグラフの針の特徴
クオーツと機械式の見た目の違いは、他にもあります
ちょっとマニアックになりますがクロノグラフ(ストップウォッチ)の動き方です
クロノグラフの秒針の動きも異なります
クロノグラフの場合も同様にクオーツだとステップ運針、機械式だとスイープ運針です
ただ、それとは別なポイントがあります
それは、ストップウォッチをリセットする時です
通常の使い方としては
①スタート=スタートボタンで計測開始 ②ストップ=再度スタートボタンを押して計測終了 ③リセット=リセットボタンで最初(12時位置)に戻る
と、このような流れになります
③で初期状態
つまり秒針が最初の12時位置にもどりますが
その時の動きがクオーツと機械式で異なります
クオーツは1,2秒かけてゆっくり戻ります が、 機械式はカチっという音と同時にパッと瞬時に戻ります
このことはイエマ紹介でも書きました
おまけ
ハイブリッド時計
ここまで、クオーツと機械式について書いてきましたが
有名ブランドでクオーツと機械式の「いいとこどり」の合作、ハイブリッドの時計もあります
グランドセイコーのスプリングドライブという機構です
動力源はゼンマイ、時刻を刻むのはクオーツというもので
機械式のテイストを味わえて精度はクオーツ並みという優れものです
このスプリングドライブは針の動きが本当に滑らかです
これはあえてステップ運針ではなく、スイープ運針にしているそうです
私は所有してはいないですが、時計店に行くとしばし針の動きに見とれます(^^;
時計店での見分け方
ここまで、クオーツと機械式の外見上の違いについて書いてきたとおり
時計店に行くと秒針を見れば大抵は分かります
#機械式は2,3日で止まるモデルが多いので、時計店では止まっている場合が多いですが(^^;
ただし、中には秒針がないモデルもあります
代表例はカルティエです
カルティエは機械式・クオーツ両方販売していますが
クオーツモデルでは敢えて秒針を無くしてます
<カルティエ・サントスデュモン>
- ステップ運針が嫌いな層・富裕層にも受け入れやすい
- ドレス系なので秒針など気にしない、これも富裕層へのアピール
ジュエラーらしい上手いアピールの方法だと思います
まとめ
以上、クオーツと機械式の外見上の違いについてでした
いかがだったでしょうか
まとめると
機械式とクオーツの針(秒針)の動きの違いは
機械式は滑らかに動き(スイープ運針)、クオーツは1秒ごとに動く(ステップ運針)
となります
時計好きの場合は、ステップ運針よりはスイープ運針の方を好む傾向にあると私は感じております
時計好きの人は機械式好きの人が多い気がしていますので
ちなみに、私の場合は時計をしている人がいると、まずその人の秒針をガン見します(^^;
皆さんの時計購入の参考になれば幸いです
では、良い時計ライフを
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